一九九八年/フィリピン
今年も十一月に第十一回カネボウ国際女性映画週間が始まり、フィリピンのマリルー・ディヤスーアバヤ監督は上映前の挨拶で、この映画の主人公のように「これからはジェンダーフリーで」と語って、満席の観客から拍手を贈られた。
海に抱かれた島で暮らす少年ペピートの父は漁師、母は島でただ一人の助産婦である。
だが、ある日、漁に出た父がサメに腕をもぎとられ命を失う。
ペピートは母の支えとなって成長していくが、子どもの頃から続けてきた出産の手伝いは、大人になるにつれ恥ずかしいと思うようになる。
都会では男の医者が赤ん坊を取り上げるのだと母に言われても「ぼくは医者じゃない」と、男としてこだわる。